というわけでヤマノススメ2期1話から見なおしてみようと思います。

冒頭の夢からあおいが理不尽にひなたに食ってかかるあたりですよね。これは二人の関係性を極めてコンパクトに表現してるあたりでなかなか味わい深いところです。基本的にあおいは自宅ではいい子なんですが、とても大事にされて育っているため、本質はわがままです。外ではわがままが通用しないというところから内気になるしかなかった、という部分もあるかと。そういうタイプにとってひなたのようなやりたい放題の相手というのは「相手が自分を見捨てない」という前提がある限りにおいては「どういう態度に出たっていい」というわりと都合のいい相手であります。このときのひなたの「わかったわかった」っていう流しかたも堂に入ってますね。
 ひなたから見てあおいのこういうわがままさ、悪い意味で女の子らしい決断力のなさ、甘えっぷりっていうのがどう見えるかってのは俺あんまり考えたことなかったんですが、これ、たぶんひなたの内面についてなんも考えてなかったからですね。まあお話自体があおいの一人称気味で進行するってのもありますけど。
 まあいまはざっくりと理屈で考えてみますが、おそらくは「ほっとけない」のひどくなったバージョンかなあと。ひなた自身はわりとだれとでもつきあえるタイプですし、人間関係でさほどの苦労はなかったはずで、いわば友だちはどこに行ってもできるわけです。あおいにはひなたしかそもそもいないんですが、ひなたにはことのほかあおいを選ばなければならない理由はない。まああくまで理屈ですが、ひなたみたいなタイプはまた誤解を受けやすいタイプでもあり「あいつさー、なんかうざいよね」とか言われるようなこともあったかと思います。
 んで、あおいとしては、子供のころひなたと友だちだったこともありますし、そのひさしぶりに会ったひなたが「まったく変化してない」という点で気が緩んでわがままにふるまうこともあったでしょう。あおいはわりと好き嫌いがはっきりしてるので、不機嫌ならそのまま顔に出るし、うざいとなればうざがるわけです。ひなたはわりとそういうタイプを見るとからんでいって反応見たがる感じがする。からかって、あおいがそのたびごとに反応するのが楽しいとかそんな感じですね。あといやならいやだってわかるあたりもひなたにとってあおいはやりやすい相手だということもあるでしょう。
 そのへんの前提を踏まえたうえで、あおいにはひなたに対する「なんだかんだいってこういうやつだし」という理解があるし、理解されているという安心感はひなたの側にもある。あおいはよくも悪くも自分からははたらきかけないですから「理解されるかどうか」はあまり心配じゃないんですね。このへんがわがままっていうんですか、理解されないと拗ねればいい。「ふん、ひなたなんか知らないもん」が言える。しかしひなたははたらきかけるし、自分が好きな相手には理解もしてもらいたいので、それであおいのことをよく理解しようとするし、理解もされたい。二人の関係性において、圧倒的にひなたのほうがあおいを気遣っているように見えるのはたぶんこのせいです。

ってずいぶん語ることあるな俺、おい。

なお今回はメガネのことをメガネ呼ばわりせず、ここなちゃんも中身にゲル状のなんか入ってる女の子型の信用できないものとしては扱わずに、ちゃんと考えていく予定です。途中でメガネってアナルにバイブ刺さってんの似合いそうだよねとか言い出しかねませんけど。

で、ざっと見て思ったんですけど、これ想像以上にひなたかわいいな……。スプーンくわえたり箸くわえたりしたままでしゃべってる描写ってたぶん複数回ありますよね。
 ところであおいはお母さんのお手伝いしてるがゆえに料理がそこそこできる派で、ここなちゃんはもっと生活の必要から料理ができる感じですね。それぞれの家庭環境から来る個性の違いの部分までちゃんと考えられてるあたりはこの作品のよい点だと思います。そういや途中で疑問として浮上しつつ結局忘れてたんだけど、ひなたの母親って作中でまったく登場しないんですけど、どういう設定になってんですかねこれ。
 でいまウィキペディアざっと見てきたんですけど、ここなちゃんち母子家庭じゃないの!? 両親は共働きって書いてあんだけど、子供ひとりで共働きであの住環境って、よほどの借金でも背負ってないと逆に成立しねえ気がすんだけど。あるいは家を買うためにがんばってるとか? うーん……。なおひなたんちの家庭環境については言及ありませんでした。

さて、いままでメガネメガネゆってまともに言及してこなかった楓ですけども、これ考えようによってはいちばん考えられていて、よくできてるキャラなんじゃないかと実は思ってんですね。なにしろ一人で山に、それもアルプス縦走とかするレベルまで登山するわけじゃないですか。ふつうだったら「そういう設定」で済ますところなんですけども、楓の描写を見てると、集団行動があまり好きではないフシが随所に窺えたりする。周囲にあわせているようでまったくあわせていない、というような。一人遊びが好きな子供だったのかなんなのか、とにかくあれは女子の集団のなかでは浮き上がって相手にされないタイプです。しかも外見がそこそこいいと来てる。「あーあいつね、なんか山とか言ってて、よくわかんないよね」って言われがち。その集団に入れない感じがより登山にのめり込む要因になってったというような。かえすがえすもお当番回の雑なポエム展開は悔やまれます。

テントのなかのシーン。
 このアニメ、いままでちゃんとこうやって粘着質に見てこなかった理由のひとつに、ひなたにしろあおいにしろかわいすぎる、かつえろすぎるってのがあるんですよね。そこに着目してるだけで充分に楽しいというか。うつぶせになって肘ついて上半身起こしてるひなたとかほんとにえろいもん。この1話はまたずいぶんと作画がよくて、かつアニメしての動きやテンポもとてもよく、ほんと見てるだけで目の保養~みたいな気分になってきます。なんかねえ、二人が並んでるだけで「ええのう、これええのう」みたいな感じに。

というわけで、ひととおり見てまいりました。
 ちょっと1期からちゃんと見ないとだめかなあみたいな気もしてきた。
 考えながら見るにあたっては、俺は細かいところばっか目につくのと、あとは人間関係にばかり焦点がいって、お話の全体像であるとか設定的な部分はほとんど見えなくなるので、ひととおり考えたあとにもう一度見なおしてみようかと思います。
 基本的なフォーマットは「女の子がなんかする」という意味での萌えアニメであり、ここになんらかの人間のテーマが盛り込まれているわけではないですが、あおいの成長物語という側面もあり、また個々のキャラが奥行きがあることによってよりおもしろくなってると、まあそんな感じかなあと思ってます。
 なによりひなたの肉体がえろい……完全に膝屈するまでそんなに時間かからない気がします。あと「恋バナターイム」のひなたはあおいの男性事情を詮索しようとしていたのだ、という意見を翻す気はございません。ひなたはあおいが大好きなんだよ。もう依存するレベルなんだよ。