「ジョン平とぼくと」4巻まで読了。現在刊行されているのはここまでですね。
 いやー、楽しかったです。とてつもなく。人生の愉悦ということについて考えてみるに、俺が思いつくのは空腹時にカレーを食った瞬間ですとか、限界まで我慢した尿意を全解放するその瞬間、あとは女の子が2日間はきふるしたくつしたを俺の鼻先に押し付けて「これで興奮するんでしょ?」とかいいながらオナニーを強制されたときの射精の瞬間、好きな女の子のうわばきをこっそり拝借してそのにおいを確認したところ思ったよりくさかったときの発見の感覚、あとは女の子の初潮の瞬間に立ち会っていたなどが挙げられるわけですが、俺はそのなかに「長くておもしろい小説を一気に読む」ということを入れてもいいと思う。これはちょっとなにものにも代えがたい愉悦であります。
 この小説、おそらく読む人を選びます。まず文章が固有に理屈っぽい。あとラノベではちょっと見かけないような英文直訳的な言い回しをわりと多用する。それと、主人公が好きな女の子がすでにほかの男のものだということなど。
 しかし俺はその言い回しこそが大好きで、この平易でありながらくせのある文章がこの小説の大きな魅力となっている部分でもあります。とにかく文章がいいというのは小説において多大な魅力のひとつです。マンガにおける「絵が好き」というのと似ているかもしれません。なにしろ小説のインターフェースは文章です。その文章と相性がいいってのはすごくだいじ。
 それと、過度に恋愛に偏らない雰囲気も好ましいです。まあ俺自身はラブコメ大好き人間なんですけど、それはそれとしてです。無理に持ち込まれた恋愛要素って物語の妨げになりますし、ラノベは基本的にそれを要求するジャンルです。そのために便利なキャラクター造形ってのがキャラのパターン化みたいなとこにつながっていくんだと思うんですけど、この小説はそういう部分からも自由です。
 そして魔法の設定ですね。魔法の設定でいうと、俺は劣等生が云々ってのは読んでないので知らないですが、古いところだとオーフェンとかはすごく感心しましたけど、これはまたいい感じです。リアルに裏側から絡んでいくような設定はだいたい読んでいて楽しいですね。

それとキャラ。
 恋愛要素があんまり絡まないので、ぱっと派手にわかる感じじゃないんですが、けっこういいキャラ揃ってます。設定との兼ね合いで光ってるのが三葉ですね。あればたまらないものがある。俺はてっきり別れのシーンで「じゃあ三葉はだれのことが好きなんだ」みたいな展開にあると思ったんですけど、それをやらない潔さも好感持てますなー。
 それと榊さんです。あれはやばい。

まあそんな感じです。最近読んだなかではまれに見る傑作でしたが、だれにとってもそうだとは限らない作品、というところでしょうか。俺はずいぶんと幸福な一日を送ったと思います。

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